『説得の心理技術』感想・概要レビュー|営業・人材管理で活用できる人を動かすテクニック

説得の心理技術をビジネスに生かそう

この本は、心理で人を思い通りに動かすテクニックを紹介するビジネス書です。ただし、大前提として「人を幸せにする説得術であること」としています。

今回は、さまざまなビジネスシーンで役立つ『説得の心理技術』を独自の解説でご紹介します

説得の心理技術 (デイブ・ラクハニ著)

カルト教団から抜け出させた強い説得術が学べる本

著者はカルト教団で育った人物で、そのなかで受けていたマインドコントロールを、そこを抜け出して客観的に研究し、家族のマインドコントロールを解いて教団から救った説得技術を分かりやすくまとめています

この経験から著者は「説得技術は人を幸せにするために使うもの」としています。

カルト教団で生まれ育つというかなり強力なマインドコントロールから抜け出し、客観的にそれを理解できた著者だからこその、強い説得力を持った技術を知ることができます。

著者は、世界的な心理術・影響力の研究者

著者は、デイブ・ラクハニ
アメリカ国内でも屈指の説得術のエキスパート。ビジネス戦略を提案するボールド・アプローチ社の社長であり、20年間で10以上のビジネスに成功。IBM、GEといったグローバル企業やアメリカ陸軍でセールス、マーケティング、パブリシティの指導を行う講演家

7歳のとき家族とカルト教団に入信。16歳で脱会し、その後自らの説得で家族を洗脳から解いている。20年間にわたり「影響力」をひも解く研究者である。

こんな人におすすめ

  • 管理者・リーダー
  • 営業
  • 販売
  • コンサルタント
  • ビジネスパーソン


Aoフリーランスのシナリオライターとして、テレビドラマ、映画、広告、100を超える企業のオウンドメディアのライティングを行ってきたAoが独自目線で『説得の心理技術』を解説します。

忙しいあなたに。すき間時間に本を聴く。


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説得する前に知っておくべきポイント

この本は人を説得の心理技術について書かれていますが、人を説得する前に知っておくべき2つのポイントがあります。

目的は双方の幸せであること

説得は心理操作ではない

この2つにいえることですが、人を説得する際、自分の思い通りにしようとすると、失敗します。それは、説得の目的はお互いが幸せになることであり、心理操作ではないからです。

心理操作
相手が自分のなかの“答え”に気づくと、その心理操作が失われるばかりか、信頼も失ってしまう。
説得 説得は“相手に納得してもらうこと”なので、相手のなかの“答え”自体が変化しているため、信頼は消えない。

相手が納得するのはなぜか

それは、あなたの説得通りにすれば、その先に幸せが待っているという事実が明確だと理解できたからでしょう。

つまり説得とは、自分に有利に働くように操作するのではなく、あなたの言う通りにすればお互いの成功に向かえる事実を理解させることなのです。

この本では、著者が人生をかけて「操作」から抜け出し、真の幸せのために家族を説得したことからスタートした人を幸福にするための「説得の心理術」が紹介されています。

その背景を読むだけでも、かなり読み応えがありますよ。

Ao

説得のためのテクニック

説得とは何かを理解したところで、実際のテクニックについて見ていきましょう。

説得のための事前準備

本のなかでは、説得のためには以下の準備が重要だと伝えています。

  • 説得者のキャラクターを設定する
  • ストーリーと共に伝える
  • 説得力は勉強で身に付ける
  • 心理的タイミングを把握する
  • 恩と責任を相手に持たせる

それぞれについて簡単に説明しますね。

説得者のキャラクターを設定する

一般的にビジネスで「ペルソナ」を使う時は顧客(消費者)の想定のことをいいまますが、本のなかでいう「ペルソナ」とは、説得する側のキャラクターのことを指しています。

説得者のキャラクターで重要なポイント

説得者のペルソナ

本のなかでは、説得者に重要な容姿やコミュニケーションスキル、ポジショニングがあるといっています。詳しくはぜひ本編でご確認ください。

ストーリーと共に伝える

説得の心理技術として、説得の際に伝える事項にストーリー付けをすると相手の心に響きやすくなるといいます。

説得のストーリーを作るための準備

ストーリー付けは非常に効果が期待できますが、難しい内容でもあるので、ぜひ『説得の心理技術』を読んで参考にしてくださいね。

説得力は勉強で身に付ける

どういう人がもっとも説得力があるか。それは、専門知識を持っていたり、その経験を持っている人でしょう。

本のなかでは、カルト教団にいた経験のある著者らしく「グルダム」という言葉を使用していますが、簡単にいうとカウンセラーやアドバイザー、メンターといった意味になります。

特化分野のエキスパートになることで、説得力が増すというのです。これは当然といえば、当然でしょう。

本の中では「30日間でなれる方法」を紹介しています。

  1. 専門分野を決める
  2. テーマを研究する
  3. 主張や意見、独自のアイディアを簡潔な言葉でまとめる
  4. 本やノート、ブログなどで発信する
  5. その実績を売り込む

これらの詳しい方法を知り方方は、ぜひ本を読んでみてくださいね。

心理的タイミングを把握する

説得の心理技術として、相手の心理を読み、タイミングを読んで交渉するということが紹介されています。そのためには相手を知る準備が必要になります。

交渉のために考えるべき相手の心理には、以下の2つがあるといいます。

  • 人は自分が信じ、選んだものを守りたいと思う心理
  • 「自分を助けるものを見付けたい」「信じたい」という心理

 

相手が大事にしている信念をベースとして説得することが、成功のカギになると著者はいいます。

また、説得のタイミングは、相手に不安や問題があるときやストレスが溜まっているときです。

「自分を助けるものを見付けたい」「信じたい」という心理が働いているとき、人を動かせる可能性が高いということですね。

恩義と責任を相手に持たせる

もう1つ説得の心理技術として、相手に恩や責任を与えることが紹介されています。

恩を与える

人には、恩を受けたら返したくなる心理があります。
ビジネスでいえば、相手に有利な情報や人を紹介したり、製品サンプルを無料で送ることなどがこれに当たります。

責任を持たせる

この本では、簡単なタスクを相手に与えることで、相手に責任を持たせることが効果的だといっています。

たとえば、誰でも簡単に操作できるツールなどに登録させる何か宿題をお願いしておいて「進捗はいかがですか?と聞くなどです。

これらは、相手が受け身でなく、能動的にするべき意識が生まれることで、聞く姿勢になることが期待できるということですね。

このために、何が相手にとって必要かを調べておく準備が必要でしょう。

相手を動かす心理術については、「『マル秘・人脈活用術』を読めば優良顧客を紹介だけで獲得できる」に内容も非常に参考になるので、ぜひこちらの記事もチェックしてみてくださいね。

交渉時の心理技術

さらに本では、交渉時にはどんな説得の心理技術があるかを紹介しています。

たとえば、説得の方程式は、「説得=ポジション+プレゼンテーション×影響力としています。

また、「始めに期待値を伝えておいて譲歩することで、相手の譲歩を引き出す」という手法についても詳しく解説していますよ。

非常に参考になる内容なので、ぜひこちらは『説得の心理技術』を読んでみてくださいね!

説得の心理技術 (デイブ・ラクハニ著)

「説得」の成功のカギはWIN-WINな関係づくり

最後に、『説得の心理技術』について個人的な感想を少しお話します。
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この本を読む前は正直、「カルト教団の心理学?分かるけど、怪しいな」と思っていました。

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しかし、この本で紹介されている「説得」は、強力なマインドコントロールから抜け出した著者が、さらに家族を強いマインドコントロールから説得して、現実に引き戻した説得の経験をもとに作られたものでした

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そして何より「双方にとって幸せな目的のために説得する」とという目標がありました。

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当サイトでは「カスタマーサクセス」という概念がビジネスには重要であると考えています。

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ビジネスは単なるお金儲けではなく、ユーザー(消費者)にとって役立つもの、ためになるもの、幸福感を与えるものであることが重要なので

す。

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カスタマーサクセスを念頭に商品やサービスを提供することが大事であり、収益は儲けプラス社会貢献に使われることが、よい社会の成り立ちだと思います。

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そういう意味でも今回は、WIN-WIN関係を大事にしているこの『説得の心理技術』という本をご紹介させていただきました。

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人の上に立つ人や、営業、販売など、さまざまなビジネスパーソンに役立つ本『説得の心理技術』をぜひい一度読んでみてはいかがでしょうか?

Ao

今回ご紹介した本の購入はこちらから

説得の心理技術 (デイブ・ラクハニ著)

 

出版社:ダイレクト出版

発売日:2013/5/1

単行本(303ぺージ)

【目次】
Chapter1 操作
Chapter2 説得
Chapter3 ペルソナ 目に見えない説得者
Chapter4 パワーと信頼性の移行
Chapter5 ストーリーを語る
Chapter6 グルダム 特定分野のエキスパートになり支持者を獲得する
Chapter7 信じたいという欲望
Chapter8 親近感
Chapter9 排他性と入手の可能性
Chapter10 好奇心
Chapter11 関連性
Chapter12 許可を与える
Chapter13 すばやく説得できるツール
Chapter14 説得の方程式
Chapter15 説得力を営業販売に生かす方法
Chapter16 説得力ある宣伝広告を制作する方法
Chapter17 説得力ある交渉術
Chapter18 電子通信技術を利用して説得する方法
Chapter19 説得術の習得 望みどおりの結果を手に入れる方法