コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則|感想・概要レビュー

加速する最新マーケティングを理解できる最も優秀な1冊

『コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則』は、マーケティングという概念をこの世に広めたフィリップ・コトラー博士の話題の最新作です。

ターゲット市場(顧客層)から顧客中心のマーケティングになった3.0を受け、さらなる最新のマーケティングが理解できます。

すべてのビジネスパーソンが読んでおくべき重要な1冊です。


コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則

著者は、コンテンツマーケティングの父

フィリップ・コトラー

コンテンツマーケティングの概念をこの世に広めた人物。ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院インターナショナル・マーケティングのS・C・ジョンソン・アンド・サン・ディスティンギッシュト・プロフェッサー。シカゴ大学およびマサチューセッツ工科大学(MIT)の経済学博士。

ヘルマワン・カルタジャヤ

マークプラス社の創業者で、執行役会長。アジア・マーケティング連盟(AMF)の共同創設者。

イワン・セティアワン

マークプラス社COO。オンライン・マガジンの編集長講演・執筆家。ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院およびインドネシア大学の経営学修士号。

ほか 恩藏直人、藤井清美

こんな人におすすめ

すべてのビジネスパーソン
経営者
マーケター
コンサルタント
起業家 ほか

Ao年商300臆円のIT系企業3期から10期までの拡大フェースでマーケティング部に所属し、幅広い新規コンテンツの立ち上げ、オフラインイベントの運営などに携わった経験を持つAoが独自目線で『コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則』をご紹介します。

時代とマーケティングの変化の流れ

『マーケティング4.0』を理解するために、まずは1.0~4.0までのマーケティングの変化を見ていきましょう。

マーケティング1.0~4.0への変遷

1.0 生産者発信の時代 1980年代~

1.0は、モノづくりファーストの時代でした。

性能やデザインのよい製品を生産し、それを広告に出して認知させることで、人々はこぞってモノを買うという構図でした。

日本でも海外技術を取り入れモノづくりをするところから、国内で生産を可能にし、「メイド・イン・ジャパン・クオリティ」を作っていった時代です。

モノがなかった戦後の日本は、まずは生活を豊かにする家電や車などを作れば売れる時代がありました。

さらに、豊かになってくると、ブランド品などが売れる時代になりました。

このころは、TVや雑誌の広告が非常にあり、企業はこれらの広告にお金を費やしました

 

2.0 顧客中心の時代 1990年代~

2.0は、マーケティングの概念が生まれた時代です。

モノがあふれ、顧客が商品を比較して、好みによって購入するようになりました。

そこで、売れる顧客層の分析が必要になってきたのです。


これがマーケティングの時代の到来でした。

市場をデータで分析し、セグメントの特性(年齢・性別)、ターゲット層などでマーケティングを考えていくようになりました。

「F1」「F2」などの用語も使われるようになったのはこのころですね。

ちなみに、こうした分析を「マーケティング」という概念として著者がひろめたことは有名ですね。

3.0 人間のつながりの時代  現在 

3.0は、デジタル時代の到来したころから現在です。

モノも情報も溢れ、「楽しませてくれるもの」「体験」が求められる時代に入りました。

顧客も製品づくりに参加し、購入したものやサービスはSNSでシェアされるようになっていきました。

2.0との大きな違いは、「年齢や性別」というおおまかな購買層の分類ではなく、より個人的なペルソナ設定をするようになったことでしょう。

さらに顧客が求めている「本当の目的は何か」「どんな人でありたいと思っているのか」という視点でマーケティングを行うようになっていった。

ペルソナの設定

さらに、企業は「ミッション、ビジョン」を持ち、それを実現するために、「こんな製品・サービスを提供しています」という価値を提供する時代になったのです。

ミッション・ビジョン・バリュー

顧客を「人間」としてとらえ、ペルソナをより深く理解する仕事術に関しては「ジョブ理論」という本もおすすめですよ。


ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ビジネスリーダー1万人が選ぶベストビジネス書トップポイント大賞第2位! ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
 

4.0 スマホ時代 これから

そして、4.0はスマホ時代が来たと著者はいっています。

4.0は、簡単にいうと「デジタル時代の顧客ジャーニー」が重要視される時代です。

そこで重要視されるのは以下の2つです。

  • ソーシャル
  • コネクティビティ

それぞれについて詳しく見ていきましょう。


ソーシャルとコネクティビティ

企業はただ自社の収益を上げ事業を拡大していくのではなく、「社会にとってどうあるべきか」が問われる時代に入ってきています。

そのためには、ユーザーコミュニティにコミットして信頼を得て、相互にやり取りすることが重要であると著者はいいます。

相互のやり取りとは、オンライン上でのやり取りとオフラインでもつながりを持つ必要があります

この本では、これからの時代、企業が行うべきことは以下の3つだといっています。

  1. コミュニティーの中で承認を得る
  2. 消費者やユーザーとつながる
  3. ストーリーを提供する

それぞれはどういう意味なのでしょうか?

1、コミュニティの中で承認を得る

企業が製品やサービスを作って消費者が買うという一方的な流れではなく、消費者の中に深く入り込んで承認をもらったうえで製品やサービスを提供し、お金をもらうという形です。

「売り手 対 買い手」ではなく、「仲間になって、そのなかで求められるモノを提供する役割になる」というイメージでしょうか。

 

2、消費者やユーザーとつながる

仲間として消費者個人とのつながりを持ち、ニーズやアイデアをもらって製品やサービスを生み出していくという形です。

たとえばB2BのSaaSやAIシステムの提供などの場合、顧客の事業に合わせて、自社のシステムをよりフィットするものに開発・変革しながら、一緒にシステムをアップデートさせていくというのもこれにあたります。

3、ストーリーを提供する

コンテンツマーケティングを活用し、そこで働いている人間の熱量や思いが見える企業としてのストーリーを伝えるという形です。企業が単なる業者でなく、対等な人間同士の付き合いとして、製品やサービスを提供し、お互いの利益を目指すために必要になります。

そのために活用されるのがオムニチャネル(オンライン・オフラインどちら含む企業と顧客の接点)です。

オムニチャネルを上手く活用できれば、SNSで知り合った人がオフラインでも会って仲を深めていく一般的な人間関係のように、企業と消費者もあたたかい関係性を築いていけるのです。

新しいカスタマージャーニー「5A」とは

5Aとは

企業や製品・サービスがあることまず気づくことです。

すると広告などが目に入ってくるようになります。

興味があれば消費者自ら調べ始めます。

そして、購入という行動をとります。

 

ここに、他者にシェアするという推奨行為が加わったのが5Aです。

この本では、近年のカスタマージャーニーは上記のような流れになっているといいます。

あなたも実体験として思い当たることがあるのではないでしょうか?


コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則

顧客とのつながりを重視し、自社のファンを育成し、共に成長していくマーケティング手法についてもっと知りたい方は、下記の記事も併せて参考にしてください。

 

ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ストーリー

アフターコロナで加速するデジタルコンテンツ時代

ここまでは『コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則』のざっくりした概要を説明してきました。

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この本には、それぞれについてもっと深い解説や、さらにマーケティングで活用できるポイントがいくつも紹介されています。

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個人的にはとくに8章~11章のないようが実践でも生かせる部分で充実しているので、ぜひ読んでいただきたいです。

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ブランドの誘引力の高め方や好奇心をかき立てるコンテンツ作り消費者にコミットメントするオムニチャネルについて。さらに、エンゲージメント(購買意欲)を高める要素などが紹介されていますよ。

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著者のコトラー博士は、マーケターに紹介するにはあまりにも有名な方ですが、この本はマーケターだけだけなく、すべてのビジネスパーソンにとって今のビジネスを理解するうえで、非常に役立つ本だと思います。

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加速するデジタルコンテンツ時代を生き抜くために『コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則』をぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?

Ao

出版社:朝日新聞出版
発売日:2017/8/21

 

【目次】
第1部 マーケティングを形づくる基本的なトレンド

第2部 デジタル経済におけるマーケティングの新しいフレー

第3部 デジタル経済におけるマーケティングの戦術的応用

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