カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則|要約感想レビュー

カスタマーサクセスを自社に導入する方法が分かる本

『カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則』を読むと、カスタマーサクセスを理解できると同時に、自社の製品やサービスに導入する方法が分かります。

この本を参考に、なんとなく分かっていると思っているカスタマーサクセスをしっかり説得力のある知識に変え、自社に導入してみてはいかがでしょうか。


カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則

著者:カスタマーサクセスの伝道師 ニック・メータ

カスタマーサクセスを実行させるソフトウェアの提供会社ゲインサイトのCEO。ビジネスに思いやりを実装させるためのカスタマーサクセスの思考をソフトウェアと共に届けている。

ほか、ゲインサイトCCOダン・スタインマン、コンサルティング企業の創業者リンカーン・マーフィーとの共著

マーケター・経営者におすすめ

現代ビジネスにとって欠かせないカスタマーサクセスの思考を伝えるこの本、マーケターに限らず以下のような人にもおすすめです。

  • 経営者
  • 営業
  • クリエイティブ職
  • 販売
  • 起業家 ほか
IT系企Ao業で15年以上にマーケティングの第一線でコンテンツ制作を行っているAoが独自目線で『カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則』をご紹介します。

成功企業にはすでに浸透しているカスタマーサクセス

カスタマーサクセスとは

企業の利益を優先せず、データ分析だけに頼らず、顧客を一人ひとりの人間としてとらえ、その人の仕事や生活が幸福になるために製品やサービスを提供していくという考え

たとえば、セールスフォースやSmartHR(スマートHR)、サイボウズなどのSaaS企業を聞いたり使ったりしたことがありませんか?

これらは営業や人材管理のサポートシステムを提供しているだけでなく、提供先の会社のニーズに合わせてシステムをさらに使えるよう、アップデートしながらサポートを続けていく製品です。

 

カスタマーサクセスが何かについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。

カスタマーサクセスとは何か|デジタル時代を生き残る「お得意様戦略」とは 感想・概要レビュー

この本では、カスタマーサクセスの実践方法についてより詳しく解説されています。では、概要を確認していきましょう。

「カスタマーサクセスを導入する」とはどういうことか?

この本には、以下のことが紹介されています。

なぜ今、カスタマーサクセスなのか
カスタマーサクセスを実践する10の法則
ビジネスの未来について

なぜ今、カスタマーサクセスなのか?

カスタマーサクセスについては先ほどご紹介した通りですが、なぜ今カスタマーサクセスなのかといえば、マーケット・顧客のニーズが変化したからです。

この本では、在ビジネスを大きく変化させているサブスクリプションの到来が、カスタマーサクセスの思考を生み出したといっています。

逆を返せば、カスタマーサクセスを実装せずにサブスクリプションを導入しても失敗するといえます。

 

また、サブスクリプション以外のビジネスでも、カスタマーサクセスの思考がちゃんと理解できていないと、顧客は離れていく可能性があります。

この本にはこうした時代の変化のなかで、カスタマーサクセスが果たす役割について分かりやすく説明されていますよ。

カスタマーサクセスを実践する10の法則

カスタマーサクセスを理解できても、実際に自社に導入するにはどうすればよいのか、この本には主に以下の法則が書かれています。

  1. 正しい顧客に販売しよう
  2. 顧客とベンダーは何もしなければ離れる
  3. 顧客が期待しているのは大成功だ
  4. 絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する
  5. ロイヤルティの構築に、もう個人間の関係はいらない
  6. 本当に拡張可能な差別化要因は製品だけだ
  7. タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう
  8. 顧客の指標を深く理解する
  9. ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める
  10. トップダウンかつ全社レベルで取り組む

実際にカスタマーサクセスを導入したことで、超大手広告会社を使っていた大手のクライアントから乗り換えてもらい、継続的に仕事を受注できるようになった制作会社では、これらの法則がほぼ実践されていました。

たとえば、正しい顧客に販売するという項目。この「正しい顧客」という選択ができていないと、無駄なコストとリソースを損失してしまうことになります。逆に正しい顧客を選択できると、カスタマーサクセスの実現によって収益が上がるため、双方にとってよい結果となり、信頼関係も継続されていきます

ほかの項目では「トップダウンかつ全社レベルで取り組む」は、実際に非常に大きな効果をもたらします。カスタマーサクセスを導入しても、経営者だけがそれを理解するのでは実践できないのです。

またトップダウンするためにも、この本は知識としてカスタマーサクセスを伝えるのに非常に役立つことでしょう。

忙しい人には聴く本「Audible (オーディブル) 」

プロのナレーターが朗読してくれるので、家事をしながら通勤しながらでも読書を聞けます。


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カスタマーサクセス時代はまだまだ続く

カスタマーサクセスの思考は、当サイトではとくに重視している内容です。実は、すでに「カスタマーサクセスとは何か|デジタル時代を生き残る「お得意様戦略」とは 感想・概要レビュー」という記事で別の書籍もご紹介していますので、こちらも併せて参考にしてください。

カスタマーサクセスの時代はまだ当面続くことが予想されます。カスタマーサクセスの思考を正しく理解して、なおかつ社内メンバー全員が実践できることで、企業の評価は大きく上がるでしょう

また、この本でビジネスの未来について触れられていますが、現在のマーケティングから少し先を見据えた『コトラーのマーケティング4.0』という書籍も非常によい内容です。具体的には、スマホ時代の到来について書かれています。

出版社 ‏:ダイヤモンド社
発売日 :2018/10/25

 

目次

 

第 I 部 サブスクリプション・エコノミーの到来
第1章 製品中心から顧客中心へ――すべては顧客を知ることから始まる
第2章 小売業にまつわる誤解――古い「筋書き」を逆転させる
第3章 メディアの隆盛――新たな黄金時代の幕開け
第4章 飛行機、電車、自動車――サービスとしてのモビリティ
第5章 新聞・出版――かつて新聞を出していた会社
第6章 テクノロジー産業の復活――〝魚〟を飲み込め!
第7章 IoTと製造業の興亡――モノを売る時代は終わった
第8章 所有から利用へ――あらゆるビジネスに広がる成長機会

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第 II 部 サブスクリプション・モデルで成功をつかむ
第9章 企業がサブスクリプション・モデルを選択するとき
第10章 イノベーション――永遠のベータ版にとどまれ
第11章 マーケティング――4つのPが変わった
第12章 営業――8つの新しい成長戦略
第13章 ファイナンス――新しいビジネスモデルの構造
第14章 IT――製品ではなくサブスクライバーを中心に置く
第15章 組織にサブスクリプション文化を根づかせる